オーストラリアの感染拡大防止策
早い時期に施行されたロックダウンが功を奏し、ここ数日間の新規感染者数は少人数で抑えられているオーストラリアです。
徐々に規制も緩和されてきていますが、第二波が来る可能性なども考えられますので、今後も警戒しながら感染拡大防止に努めていきましょうね。
オーストラリア在住の皆さん、4月26日にオーストラリア保健省によってリリースされたアプリ「COVIDSafe」はもうダウンロードされてみましたか?
AppleとGoogleが共同開発する新型コロナウイルス感染追跡システムを活用した、このオーストラリア政府公式の「新型コロナウイルスの感染追跡アプリ」は、今後の社会規制を緩和するためにも重要なツールとなっていきそうです。
どんな仕組み?
このアプリをダウンロード・インストールし、名前(仮名でも可)・年齢帯・携帯電話番号・郵便番号などを入力します。
BluetoothをONにした状態のデバイスを持ち歩くと、出先で他のデバイスを使用しているユーザーと近距離で接触(1.5メートル以内で15分以上)した時に、その時の日付・時刻・距離・期間・および当該ユーザーの参照コードが暗号化されたのちに記録されます。位置情報機能は利用されず、場所は記録されないようになっています。
それらの「いつどこで誰と接触したか」という情報は21日間保存された後、自動で削除される仕組みに。
アプリを導入しているユーザーがもし新型コロナウイルスの検査で陽性だとわかった場合、保健当局者が感染者本人の同意を得て過去21日間の記録を入手し、他の接触者にアプリで通知が送られるというシステムになっています。
感染者と接触した人たちに対して保健当局は、今後注意すべきこと・PCR検査をいつどこで受けるか・家族などへの感染防止のために何をすべきか等をアドバイスしてくれます。
なかなか思い切った画期的なアプリですねー!
ひょっとすると、今後オーストラリアに入国する人はみんなこのアプリを入れてるようになるかもしれませんね。
簡単!COVIDSafeアプリのインストール方法
アプリのダウンロード・インストールは簡単です。
まず通常の無料アプリと同様に、App Store/Google Playから”covid safe”でサーチし、ダウンロード・インストールします。
すると「互いに助けあい感染をストップさせましょうね」といった画面が表示されます。
Nextで次の画面に進むと「登録とプライバシー」に関する表記が表示されます。
登録前に「プライバシーポリシー」を読むことが重要との事。
次画面では登録に対する同意が求められます。
オーストラリアの保健省が、
- 州または領土の保健当局による連絡先の追跡を可能にする登録情報
- 他の当アプリユーザーがCOVID-19のテストで陽性になった後の連絡先情報
を集めるという事に同意する場合はチェックを入れます。
次に自分の詳細(名前・年齢帯・郵便番号)を入力します。
次に携帯番号を入力し、その携帯番号に送信されたPINコード(ワンタイムパスワード)を入力します。
次画面は「アプリの許可」に関して。「Bluetooth」と「通知」が使用可能であればproceedをクリックして進みます。
通知の送信と、Bluetoothの使用を許可します。
もしくは、一旦「設定」に行きBluetoothをオンにしてからアプリに戻ってください。
登録が完了しました。
- 外出時は携帯を持ち歩きましょう
- アプリは起動させたままで
- Bluetoothもオンにし続けましょう
最後の画面です。
アプリ「COVIDSafe」は有効です。
これ以上の操作は必要ありません。
アプリ利用は強制ではなく任意でOK!
このアプリに関してはプライバシー侵害などを懸念する声もありますが、他ユーザーとの接触時のデータは21日後には自動消去され、各データはデバイスからアプリを削除した場合に消去されるようになっています。また万が一違法にデータにアクセスした者には懲役最高5年の刑が課せられます。
それでも心配という人も居るであろうことから、このアプリの使用は任意となっており、強制はされていません。
自分自身と周りの方のために政府が利用を呼びかけ
アプリが発表された時、グレッグ・ハント保健相はツイッターで「私たち自身を、家族を、お互いを、そして何より看護師や医師を守るためにアプリをダウンロードするように」と呼びかけました。
アプリ公開から24時間以内に189万件のダウンロードを記録したそうで、公開日の翌日には「5日以内にダウンロード数が100万件に達すれば、と思っていましたが、5時間以内で100万件に達したので幸運でした」とコメント。
スコット・モリソン首相は、人々がこのアプリを使っていけば現在敷かれている移動制限などを緩和できると主張。政府によると、「COVIDSafe」が効果をあげるには人口の約40%がこのアプリをダウンロードする必要があるとしています。
「自覚症状がない場合もある」というのが、新型コロナウイルスの本当にやっかいなところ。
意図せず自覚症状がない感染者と濃厚接触をしてしまった場合、このアプリがその事実を教えてくれたら…すごく助かるのではないでしょうか。圧倒的に感染拡大を防いでくれると思います。
自分自身も周りの人達も感染から守りたいと考える方にとっては最適なこのアプリが、コロナの終息に加勢してくれる事を期待します…!
COVIDSafeアプリに対するオーストラリア人の対応
2020年5月上旬で500万人がダウンロードしているそうです。オーストラリアの人工は約2500万人なので5人に一人はダウンロードしたことになります。
もちろん、プライバシーやアプリの安全性の観点からアプリのダウンロードに反対している人も多く、特に政治家の中にもダウンロードを拒むことを公表している方もいます。
- シンガポールで利用されている追跡アプリをもとに作られたそうです。(オーストラリアは早い段階から、シンガポールや韓国の頃な対策を賛称してきました。)
- 今後NZなどでも利用される可能性あり
- アプリのインストールは強制ではないので、アプリを入れていないからといってお店や、職場への入店を避けることはできない。
- オーストラリア政府は当初データの保存にアマゾンのAWSを利用する予定でしたが、アメリカにデータを保存することに市民が反対し、オーストラリア国内にデータを保存するように変更した。
- インストール時にメルアドや携帯番号を入れるが、その情報の変更は、アプリをアンインストールして、もう一度インストールする必要あり(今後アプリののアップデートで対応される?)。
ワーホリ、留学生はCOVIDSafeアプリを入れる必要がある?