この度は、ビクトリア州立図書館で、あの有名なビクトリア州の盗賊ネッド・ケリーが装着していたという円筒のヘルメットと甲冑、そしてデスマスクが期間限定で無料公開されていると聞いたので、見に行ってきました。
メルボルン・セントラル駅から歩いてすぐ、RMIT大学に隣接するビクトリア州立図書館は、1856年に開館されて以来、今年でちょうど160年を迎えるオーストラリアで最も古い州立図書館です。
まず、入館してびっくりしたのが、中央の読書室です。その天井は、真っ白な高い吹き抜けになっていて、1階フロアそして2階から4階まで、周囲ぐるりと約200万冊以上もの本がずらりと並んでいます。そして、どの階からでもこの読書室が見える構造になっているので、読書中あるいは勉強中の人々は、『見られている』スリルがあって面白いですよね。ちなみに、この図書館の蔵書数はビクトリア州で最大級なのだそうです。
目的のネッド・ケリーの甲冑及びデスマスクは、最上階に展示されていました。写真撮影も、特に問題なくできました。甲冑の大きさから、ネッドの立派な体格が良くわかります。また、その重そうなこと!体力なしでは到底着用して戦えません。甲冑やヘルメットにある銃撃戦で受けた銃弾の痕跡がリアルでした。そして、その背後には彼のデスマスクの展示が・・・。
私がネッド・ケリーのデスマスクを見たのは、旧メルボルン監獄の訪問以来2度目でしたが、この日もデスマスクだけは、写真を撮ることをはばかりました。いくら罪人であっても、こうして晒されたデスマスクにカメラを向けていいものかとためらったからです。ちなみに、現在も彼の頭蓋骨は行方不明なのだとか。死後でさえ、なんとも不器用で不運な彼の生涯です。