専門学校

ガッデム特派員

オーストラリアは、学生や社会人の技能や専門性をさらに高めるため、各産業界と連携のとれた全国的な職業教育訓練機関を設けています。それが、VET(Vocational Education and Training)と呼ばれる専門学校です。 専門学校は、日本の専修・専門学校と同じに位置づけられており、TAFE(テイフ)同様、あらゆる専門職に関するコースが設けられています。

オーストラリアの専門学校の魅力は、変化を続ける世界市場の新たなニーズや需要に対応し、常に進化しているところです。職業および産業関連団体と緊密な協力関係にあり、雇用主が望むスキルを持った卒業生を送り出すために、産業界の最新の動きや変化をキャッチし、それに沿ったコースをデザインしています。

主なコースは、ビジネス、秘書学、ホテル、観光業務、写真、グラフィックデザイン、コンピュータ、飛行機操縦のパイロット養成コースなどがあります。 コースの期間は、学校や専攻コースにより、短いものは10週間から長いものは2.5年まで各種そろっていますが、だいたい1年~2年間のディプロマ(Diploma)コースが主流のようです。

専門学校は、最新の技術や知識を求めるさまざまな分野で活躍する社会人にも人気があります。

多くのビジネスマンが、専門分野のスキルアップや最新のマーケット技術などを得るために、専門学校で再度勉強しています。また、すでに仕事を始めたものの新しい分野の勉強がしたい、もしくはさらに能力を開発したいという人々もたくさん学んでいます。従って、授業内容は理論的なものよりも、実社会で通用する専門知識や技術を短期間で習得できるように設定されています。

また専門学校は、TAFE(テイフ)のように決められた留学生の受け入れ枠がなく、留学生の受け入れに積極的で、大学にも適用されているFULL-FEE制度(全額自己負担制度)により世界中の学生が集まってきています。 専門学校の最大の魅力は、やはり短期間で新しいスキルや資格を取得することができることでしょう。

【授業料】
TAFE(サティフィケートCertificateⅢ) 年間費用
ツーリズム 8,000ドル
ホスピタリティー 11,500ドル

※授業料は学校によって異なります※

専門学校一覧

編入制度

オーストラリアには「クレジット(Credit)」と呼ばれる編入制度があります。大学・学部によって、「語学学校」→「TAFE」 もしくは、「ビジネスカレッジ」→「クレジット・オプション(編入)」→「大学編入」という方法があります。

TAFEやビジネスカレッジで修得した学位はオーストラリア全土で大学へ編入制度を利用する時に有効な資格になっています。Diploma, Advanced Diplomaなどの「準学士」が、編入に該当する学位となります。日本でいえば、専修学校卒業や短大卒業といった学位と同じです。

他にも日本で大学を卒業された場合、学部の専攻内容や単位をオーストラリアの大学がすり合わせて、編入ができるかどうか検討をして入学するケースもあります。

大卒者はBachelor Holder(学士取得者)として見なされいくつかの単位免除も可能です。職業で取った国家試験や経験も考慮される場合もあります。もちろん、全員が該当できるとは言い切れませんが、オーストラリアで大学進学、編入をお考えの方は、日本を出国する前に最終学歴の卒業証書、成績証明書を用意しておくことをお勧めします。

資格取得

オーストラリアでの資格取得は、Australian Qualifications Framework(詳しくは【資格と学位】へ)という制度があります。この制度は、生涯学習やスキル習得のニーズを考慮してつくられた柔軟な学習システムで、オーストラリアの高校教育や専門学校、大学などで取得した単位や12の学位・資格を全国的に認定する制度です。

オーストラリア国内の教育機関で取得した単位、学位や資格は、全国共通の枠が設けられているので、ほかの学校でも認定されるというわけです。したがって、専門学校を修了した学生は、取得した単位や資格が認定されると、上級レベルの資格取得を目ざすことができます。オーストラリアでは、この制度を利用して、留学中に履修科目や将来の進路設定を変更したいと思ったとき、専攻を変えて容易に自分の目的に合った教育を受けることができます。

<サティフィケート2 Certificate2 (3~6ヶ月間)>
必要な管理指導のもとで、ある業種の規定された業務内容を理解し、実行できる能力をつける。

<サティフィケート3 Certificate3 (6~12ヶ月間)>
技術面での専門性、他者を管理できる基本的能力、転職に至るほどの完全な資格ではないが知識として身に付けられる。

<サティフィケート4 Certificate4 (12~18ヶ月間)>
ある技能の全般的な資格、専門技術を身に付けます。
専門職に就く際には役に立ち、業務に対する責任、経営管理のプロセスについての責任が一定のレベルに達する 。

<ディプロマDiploma (18~24ヶ月間)>
卒業後には成績により大学編入の機会もあります。通常2年間でディプロマ取得後、大学の2年生より編入することが可能となる。

<アドバンスディプロマAdvanced Diploma (24~36ヶ月間)>
複数の職種にわたる能力・適性、高いレベルでの専門技術、管理者としての責任が求められる。知識や技能は、より複雑なものとなり、個人的な責任も、より重いものとなる。

<<コース開講日>>
コース開講日は通常、専門学校は、公立のTAFEは2学期制、私立は2学期または4学期制です。ほとんどのコースは、1月または2月からスタートし12月に終わりますが、学校やコースによっては、新学期ごとに学生の受け入れを行っている場合もあります。
開講日と入学申込みの締切日は、学校やコースによって異なりますので、注意しましょう。

<<専門学校卒業後 大学へ編入>>
多くの専門学校がオーストラリアの大学と提携しており、学生は専門学校卒業後、大学へ編入することができます。専門学校で、大学学部に関連する専攻分野の単位を取得した場合、大学に編入学するときに、規定の範囲内で取得単位が認定されます。

また、専門学校のなかには、ディプロマやアドバンス・ディプロマなどの上級コースを設けているところも多く、コース修了後、自動的に大学の2学年(または3学年)に編入することもできます。つまり、引き続き大学に進学する場合、学位取得のための期間を短縮することができます。

通常、学位をひとつ取得するのに必要な期間より少し長い期間で、例えばディプロマと学士号のふたつの学位・資格を取得することができるというわけです。特定の分野・コースにおいて大学と提携している専門学校からは、大学への編入がスムーズで単位も認定されやすいので、専門学校修了後に大学進学を考えている人は、自分が希望するコースが大学とリンクしているかどうか、事前にしっかり調べるようにしてください。  

<<入学基準と授業料>>
専門学校へ入学するための入学基準は、高校卒業か少なくとも1学年を終了し、そのコースに必要な英語力が備わっていればだいじょうぶです。英語力は、TOEFL-500点(初級レベルのコースは450点くらい)、IELTS-5.5以上というのが平均のようです。やはりTAFE(テイフ)同様、英語コース以外のコースを希望する場合、本科が始まる前に必要な英語力を補うために、短期の英語コースを取ることをお薦めします。授業料は、専攻コースの内容によってさまざまで、目安としては半年間で$5,000~$7,000ほどです。

<<入学申請必須書類>>
入学願書
高校卒業証明書(高校1年次終了可のところもあります)
成績証明書
英語検定試験のスコア

この記事を書いた人

ガッデム特派員 - ライター

シドニー滞在歴数十年。行ったことある国や都市で特に好きなところは:ボストン、ニューヨーク,リオン、パリ、ジュネーブ、ハワイ、西内まりや、バンコク、カンボジア、インド、ネパール、バリ、シンガポール、クイーンズタウン、トロント、ハミルトン島

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